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2015 / 02 / 18  21:49

●団地にこだわるワケ

私は設計事務所時代に一番多く取り組んだ建物はマンション、共同住宅であります。

機会が与えられて10、20戸というマンションの規模ではなく、100を超える大開発のプロジェクトに

多くかかわることができました。

 

ただそれくらいの規模になると1戸、一戸の組み合わせが集合住宅という概念だけでは設計ができないわけです。

分譲マンションという事業性、採算性はもちろんですが地域や開発、そして法律の問題、そして歴史的な問題など

様々な知識が必要になるわけです。

 

何も知らない私は古本屋で共同住宅、住まいに関する本をとにかく買い集め読みふけったわけです。

 

日本には共同住宅=長屋という歴史はありますが鉄筋コンクリートの建築、上に積み重ねて住まうという

文化、歴史はまだ始まったばかりであるので学生時代には全く興味がなかった建築の勉強をとことんやったわけです。

 

そんな中で団地というキーワードに当然のことながら出くわします。

 

公団の始まりから床座、椅子座という暮らしの変化、寝食分離から核家族化まで団地という歴史を知れば知るほど

日本の暮らしの変化が見えてくるのです。

 

このことは設計士としての自分の能力をプロへの意識化の向上につながった要因でもあります。

 

だから団地は私が建築士としての第1歩を歩み始めるきっかけでもあるから団地に今でもこだわるのです。