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2015 / 02 / 18 21:49
●古い建物にこだわるワケ
もう25年から30年近く前、私の20代前半はまさしくバブル時代の絶頂期でした。
建築業界の景気もすこぶる時代で次から次に建物が壊されビルが建てられました。
それが当たり前だと思っていた時代でもあります。
設計事務所に就職し私はマンションやビル、ホテルなどの大規模プロジェクトを担当する機会に
恵まれました。次から次へ真っ白な敷地に設計する仕事は楽しくワクワクする毎日でした。
とにかく仕事と勉強に明け暮れる毎日でした。
そんなある日会社から欧州6か国に20日間近く研修に行く機会をいただき衝撃を受けました。
ヨーロッパではドイツのフランクフルトやイタリアのミラノのような先進的な街でも簡単に建物が
建てられないということを知ったこと。まして古い町、歴史ある町 ロンドン、パリ、ローマでは300年以上経った
建築物も少なくないということ、そしてそんな建物こそが高級住宅街に存在し非常に高い値段で取引されているということ。
日本では全く考えられない衝撃的なことでもありました。1995年 私が28歳の時です。
下が帰国し会社の戻って書いたレポートの一部です。
私は30歳を目標に独立することはこのあたりから明確なビジョンがありました。
きっと会社辞めると簡単に謝金はできないだろうと自営業になる前に住宅ローンを借りておこうと物件探しを始めました。
その当時はバブル崩壊後に再発したミニバブル時代。新築マンションが大人気の時代でもありました。
私は3年前に訪れたヨーロッパの建築や街づくりを思い出し、新築は絶対に買うのはやめようと思い
小さな一軒家を買うことを決意しました。